2012年8月30日木曜日

農地に木を植える(アグロフォレストリー)

むき出しの土と土壌侵食(風)

オアフ島のような環境で、最も避けなければならないのは、むき出しの土の状態を続けることです。しかし、降水量が少ないので、植物の生育が悪く、などではすぐに枯れてしまうかもしれません。


乾燥した土は、耕したり、歩いたり、触ったりする度、土壌侵食(風)を受けてしまいます。
トラクターでの耕起と土壌侵食
土を蹴ると…



むき出しの土は、こういうことが少しずつ、常に起こっています

土壌侵食を防ぐために
この状態で広い面積、効率だけを考えて、野菜農場にしてしまうと、管理は良くても土の劣化は防ぎ用がなくなります。これはオーガニックであろうが、慣行であろうが、その他の農法であろうが、同じ事です。
効率重視の一般的な栽培は当然…

少しでも保護するために理想的なのが「アグロフォレストリー(Agroforestry)」を取り入れることだと思います。実際に大体のオーガニックファームでは取り組んでいましたが、気候や土の状態を考えるともっと大々的に取り組む必要があるのではないかと思います。

木の作物で多くの場所を覆い森のような環境を作り、それらで風を防ぎながら、一部を野菜ようの畑にする。
周囲を木で囲むことで、様々なベネフィットが。
理想的ではありますが、彼らもやりたいのはやまやまだけど、時間がかかり過ぎてすぐにはできないこと。また実例が少なく、どういう組み合わせにしたら良いかなどが確立されていないことなどがあって、少しずつやっていくしかないのが現状です。


アグロフォレストリーの長所
アグロフォレストリーはただ、風を防ぐための機能を持っているだけではなく、深い根が栄養を吸い上げて、土へ落ち葉などの形で返す事ができたり、日陰を作ったり、他の生きものの住める環境を作ったり、農地内での多様性を作ったりしてくれます。

森や木でなくても同じように、立体的な環境は何もない平面的な環境よりも、機能性に優れ、土を良くしていく事もできます。


むき出しの土は日本でも当然…
土をむき出しするのが良くないのは、日本でも同じです。しかし日本でなら、例えばクローバーを生やすや、草で土を覆う(マルチ)などで対応など幅広くできることがあります。
できることであれば、アグロフォレストリーのような形も、組み合わせて行ったらより良い形だと思います。

しかし、ハワイへ行く前に会った方から、ブラジルの日系の方がやっている、アグロフォレストリーの農場の写真を見せてもらいながら、話を聞いていましたが、良いシステムを作るのに独自に30年以上の年月をかけて来られたそうです。やってすぐに出来るものではないです。ただ野菜。米だけという栽培だけでなく、少しずつ気候風土に合わせて、土にとっても、環境にとっても、人にとっても良い農地のデザインが増えていくと、選択しが増えて未来への経験の蓄積になって行くはずです。







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