2012年4月12日木曜日

食べものが育たない農地

先日の化学物質よりひどいものと関わりが強いものですが、先日仕事で広島へと招かれた時の招いてくれた方の畑を見て大豆を植えたのに収穫ができなかった場所だったのですが、ここの問題が傾斜地では特に起こりやすい共通の問題です。傾斜地で起こりやすい=日本ではかなり普通に起こる環境にあると思います


まずこの写真がその畑。最初に見たときは山を削って開墾したところなのだとおもったので土の状態の悪さはそれでだと思ったのですが、写真の手前の方はなんの栽培もせず落ち葉を集めて置いてたり刈った草を置いてたり、草も生えっぱなしの状態を維持させていた状態でした。

そこの状態が下の写真


もともと植物で覆われていた状態であればこのような土が全面あったのだと思いますが、これが一度耕した後に大雨が降って一気に土壌侵食が起こって表土がなくなりその結果下のような環境になってしまったということでした。
次の写真が栽培していたところ。赤茶けた色の土で砂や砂利がかなりの割合を占めていて大豆が終わったあと触っていなかったのだと思うのですが、草もほとんど生えていませんでした。



実際このような場所は多くあると思います。こうなってしまった時に化学肥料や厩肥などいくら入れても土の状態が悪く効果はあまりないでしょうし、こういった環境になったところでは殺虫剤や殺菌剤などないと育たないと思います。

すぐに直せるものではないのですがまずこういった場所では公園においても、森においても、農地でもどんな場所でも注意して耕す前に土の保護をちゃんとやる必要があります。

ちょうどここで生まれ育ったおばあちゃんが昔は米の収穫をする前に翌年の米の準備として、山に柴刈りに行って堆肥を積んで地力を上げるようにずっと続けてきたけど、今はそれをしないから地力も落ちているし、米の味も昔とは違ってると言っていました。

失ってしまってから取り戻すことは時間がかかり難しいので失わないような管理が何よりも必要なことです。それから広島でもどこででもしていたことですが、「地力を上げる」ことが次のステップとして農薬や化学肥料を使うやり方にとっても大切なこと。

地力が下がっていっている中で代わりに化学肥料や厩肥でとっている食べものの質は下がる一方。農地での土の劣化は都市では関係ないと思われること多いと思いますが、食べものとなって返ってくるものに加えて様々な環境的な要因(水や空気など)を通して結局私たちに影響は返ってきます。

そんな手を加えていない2枚目の写真のところの土はすごくいい状態でした。人間がさわれば触るほど劣化が進んでいくのが現状。人がさわりながら2枚目の状態以上のものを作っていくことをやっていくことがこれからの課題です。


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