2010年7月23日金曜日

アルバート・ハワードが築いたもの



海外でオーガニックで農業をやっている人で、ほぼ全員と言ってもいいほどの人が知っている有名な方がいます。この人がいなかったら、全く違うものになったんじゃないかと思うくらいですが。

アルバート・ハワード(1873 - 1947)
著書は日本語でも2冊(上下巻なので3冊ありますが)出版されています。

海外でもオーガニック=農業というものが繋がっていないような時代から独自の有名なインドールメソッドの堆肥づくりを完成させて本来全てのものは生まれながらにして健康であるということをこの時代に既に言っていた方です。

どれくらい影響力があるかというと、2010年の有機農業の世界大会に来ていたフランス、アメリカ、インド・イギリス・フランスなどの世界中の方に聞いたときみんな知っているのはもちろん、どうやったらいいものが育つかは全部アルバート・ハワードの本に書いてあるということをいい人がいるくらいの影響力。本が出版されて既に70年経っているのにもかかわらず、未だ風化しない業績ですね。

ちなみにいつも英語が通じる方には聞いてる質問が
「オーガニックで農業をやる上で何が一番大切ですか?」 ということを聞いています。

そしてほぼ全員が答える答えがおなじで
「健康な土づくり」という言葉。


それから
「健康な土はどうやってつくっていくのか? 何か特別なことや物を使っているのか?」 ということを聞いていますが、

大体が答える答えが「コンポスト」です。

前回の世界大会の時で言うとスピーカーで来ていたエリザベス・ヘンダーソンさんにこの質問を聞いてました。

その時にも「コンポスト」と「カバークロップ」の2つだと言われてて、特に「堆肥づくり」だわということを言われてました。
その堆肥づくりは何か特別なことをやってるんですか?と聞いた時の答えが

アルバート・ハワードの農業聖典に書いてある通りよ」というのが答えでした。
それで素晴らしい作物が育つということを言っていました。

ちなみに害虫問題も聞いてみると、特に外国から特殊な今まで存在しなかった害虫がやってこない限り虫はほとんど問題にならない。ということを言っていました。ちなみにこれはその会場に来ていた方で話を聞いた方みんなが同じ意見でした。

全ての生物は、生まれながらにして健康である。ハワードが追求した農の形はという基礎に基づいています。もちろんこれには植物も含まれています。健康であれば虫や病気にやられることはない。

この基礎が日本の有機農業に少ないような
ハワードが70年以上前に築いたこの基礎を新しい時代の農の常識に変えていくことが何より大切だと僕は思っています。

今までの常識、
·                     虫食い野菜は安心、安全。
·                     有機栽培は虫との戦い
というようなものからそろそろ変えていかないと次の時代に残る農業にはならないと思う。これから新しい、「常識」作っていきましょ。
日本にも今の時代のアルバート・ハワードの役割が必要。土を変えていくために自分がそうなっていこう。
主食は、かつての時代と同じように豊かな栄養物質を含んでいるとは限らない。母なる大地から収穫した要素をもともに戻さない化学肥料依存の農法は、必然的に穀物や野菜の栄養価値の退化に関与する。深遠なる生命現象の基本をなす食物のこのような変化は、近代人の肉体と精神に計り知れない影響を及ぼしている。にもかかわらず、衛生学者たちの表面的で不完全な認識は疾病根源に向けようとしていない。その代償として人々の体や魂は日々弱体化に向けて歩んでいる。
アレクシス・カレル ノーベル生理学・医学賞受賞

 地力の保存は、土地に生きる全てが、まず第一に行わなければならない義務であり、豊かな暮らしを保証する唯一の法則である。自らの力で磨き上げた大地を未来に向けて残せ
 ジョージ・ヘンダーソン 

2 件のコメント:

  1. 初めてコメント申し上げます。

    Twitterよりこちらのブログを拝読させていただきました。

    いま私は、オーガニックフェスタinあきた2010という企画に関わっております。
    ここ秋田は農業県であるにも関わらず(だからこそ?)
    有機農業の普及がすすんでおらず、
    民間から生産者と消費者をあとおししていこう、
    というムーブメントです。
    こちらご参照くださいませ。
    http://mayumignon.seesaa.net/article/156140464.html

    ブログエントリーを拝読しまして、
    石川理紀之助という聖農の存在と、
    先日彼の記念館で見た言葉を思い出しました。

    彼は、病床で弱った筆で、
    大地の恵み忘れることなかれ
    という言葉を残しています。

    その弱ってはいるけれども信念に満ちた筆致に、
    彼の人徳を見る思いでした。


    いま、有機農業を進めるときに、
    アルバート・ハワード同様、
    石川理紀之助の人格と人間愛を思い出すべきなのかな、
    と思いました。
    ありがとうございました。

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  2. mayumignon さん

    こんにちは。コメントありがとうございます。日本でももちろん素晴らしい方がいらっしゃったと思うので、思い出すだけ。
    だと思ってます。

    忘れたものをもう一度思い出す。
    大地の恵み忘れることなかれ

    大切な事ですね。
    オーガニックフェスタinあきた2010 頑張ってください。こういうムーブメントは大切なことです。もしオーガニック普及していないならこれから「正しい常識のオーガニックが広がる可能性が高いのでいいことじゃないですか!

    本当に良いもの。良い栽培をしてほんまもんを追求していきましょう!
    今までの有機農業を超えて。

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