2011年12月12日月曜日

太陽光パネルを農地に

先日のトキシラズででの話でも伝えたことですが、具体的に「どうすれば?」良いかの答えを何も知らない状態で提示することはできませんが、大きな視点で周りを見渡すとき太陽のエネルギーを使うということは大切なことです。

これはアバウトでどうやればということに関してはあまり伝わりませんが、植物が太陽の光と二酸化炭素を使って生長するということを使うということです。

農地に太陽光パネルを設置しようということは、代替エネルギーとなり得るので動きは出てきていますが、植物も同じように太陽のエネルギーを使って私達人間や、ほとんどの生きものの食料(エネルギー)を作り出していることを考えたら同じことが言えると思います。さらに太陽光パネルのように高い導入コストもかからず、導入した周辺を工事する必要もなく、ただのエネルギーの製造以上の価値を生み出すことができます。



 具体的にはこういうことです。


ここは手前にヒマワリを、奥の淡い緑のところには雑穀の種のミックスを撒いているところですが、作物としては柑橘系の木を植えています。


あえて草を生やしているのですが、これが長期に渡って栽培していく柑橘系の木にとってかなりメリットとなる良い土づくりに貢献ています。


同じく果樹の管理ですがこちらは植えた作物の間にプラスチックの黒いシートを敷いています。植えて一年目は上の写真も下の写真も同じですが、大きく違う点があります。

まずこの左の写真の黒いシートが有る所が白くなっているのが分かると思いますが、この白い部分は果樹の周りの土が雨や風などで流れてきたからこういうふうになっています。


上の写真ではこういうことはほとんど起こりません。太陽のエネルギーを使って生長するヒマワリや雑穀類が根を張り巡らせることで土を保持して流れる事を防いでいます。

プラス、生長と同時に根の残渣を残しながら土を耕し続けます。もちろん生長する事によって大気中の二酸化炭素と太陽のエネルギーを使って、葉などの有機物を地上でも大きく形成させていきます。

土は確かに大切ですが、約5%を土から残り95%は太陽の光や二酸化炭素などを使ってと言われています。

左の図は栄養素はどこからかということを示しています。
ほとんどの供給源は土からですが、
炭素(Carbon)は大気中より
酸素(Oxygen)は大気中や土の細孔より
水素(Hydrogen)は土の細孔の水より

など土の状態が絡みあうポイントではありますが直接の栄養源ではないということです。









太陽の光を使って有機物を創り上げていく。というプロセスを経ることで
下の写真の様にヒマワリが成長して雑穀は見えなくなるほどまでになります。

上の写真から一ヶ月半後

ヒマワリの種を収穫して刈り取った残渣を使えばコンポストも作れるし、そのままカバーに使ってマルチとしても使えます。
これはカバークロップというベーシックな技術ですが、土を良くしていくために太陽のエネルギーを使ってという事を考えれば他にも色んな方法があります。
ベーシックなもので

  • コンポスト⇨植物の素材は太陽のエネルギー
  • マルチ(草や葉、木など)
  • バイオ炭などもこれに当てはまります。



植物を使っての太陽光パネルと同じような状態を作ることで、土を肥沃にさせていく。カバークロップは外から素材を持ち込んでのマルチやコンポストなどの資源の輸送を不要にするその場での素材作りになります。

詳しくは書くと長くなりますが、太陽のエネルギーを使ったソーラー農を考えて、自分の出来る方法を考えていくということは最も大切なことの1つだと思います。


プラスチックのシートを使うことによっての草を抑えるというメリットはあっても太陽のエネルギーを使ってということとは全く反対になり、土壌侵食や土の劣化、生きものの単純化。耕盤層の形成などデメリットが多いです。

数億年前に蓄えられた石油エネルギーを使ったプラスチックよりも良い土を再生させていくためには今の太陽のエネルギーを捕らえて使える形を築くことがより大切なことです。




周りを見渡して使えるもの探して見てください。


身近なもので必ず使えるものがあります。それを有効に使えるようになって行くことがよい土の再生とつながっているのは間違えないでしょう。



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