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前回の続きで元素とミネラルについて。
今の農業で世界共通で重要視されている物がチッ素,リン・カリの3要素。ほぼそれだけを考えて栽培をするから今の野菜はミネラルの含有量が少ないだけでなく、ミネラルのバランスも崩れ、チッ素・リン・カリばかり多く含む酸化しやすい野菜や米ばかりになってしまっています。
酸化しやすい=傷みが早いということですが、自然農法や自然栽培の方が慣行栽培、有機栽培、自然農法or自然栽培で栽培した物を比較して傷みやすいのは? という実験をしていますが、そこで大体一番最初に痛むのは有機野菜だそうです。
確かに下の写真のように傷んでいくものが多いです。
このキャベツ、収穫後どの位時間が経っていると思いますか?
2,3日です。2,3日で特に押しつぶされたわけでもないのに商品として置いているだけでこうなっていきます。このキャベツだけかというとそうでも無く、この農家さんのグループが持ってきたものの3分の1程度がこういう状態。下手したら翌日にこうなります。
ここがメインで使っている肥料が牛糞。それもかなり多い量を使っています。その上,発酵も殆どしていないようなものをダイレクトに畑に撒いています。
その結果奇跡的なスピード? で溶けるようにしてほぼ全ての作物が溶けていきます。
上の写真はレタスの収穫後3日の写真。
そして下の写真は収穫後3日は同じですが全く違うところで育った通常のレタス。
おそらく品種は同じでしょう。同じ日数でこれだけ違う!!
スーパーで買い物をするときに切り口を見て赤くなっていたら古いからなっていないものを選ぶのがいいレタスの選び方と言われていますが、それはそのとおりで赤くなっている=酸化している=劣化しているということですね。
特に最近のレタスは赤くなるのが当然のように赤くなっています。
スーパーではパックされていない状態でダンボールに入ってきて,それを商品として店頭に出す前に赤くなった部分をカットしています。その上赤くなりにくいように色々としている業者もあるようですが。
この赤くなる原因が酸化しやすいチッ素・リン・カリといった要素のみを考える農業にあるところが問題で、その加工に何を使っているかはそこに原因があるので仕方がない? かもしれません。
有機野菜がなぜ早く劣化するのかというのも、有機だから劣化が早いのではなく一般的に日本の有機農業といったら家畜糞主体の堆肥を使っています。ただ本当に家畜糞の割合が多く、チッ素・リン・カリを化学肥料では無く有機物で土壌に足すにはどうしたら良いかという考え方が一般的なので基本が同じです。
それも有機物なら。・・・ということで大量に入れる方がいるのでそういう作物は最初の写真のように溶けるように劣化していきます。有機でもすごく良い土づくりをしている方のものであれば赤くなることはないでしょうね。
酸化するものばかり食べていたら体も血液も酸化していきます。人間の体のpHバランスは7.365と言われており、弱アルカリです。人間が生きていれる範囲が6.8~7.8と狭い範囲のみ
肉や砂糖など、現代の人の食べているものは酸化しやすいものばかり。そこに野菜でもそういう酸化しやすいものばかり取っていたら体が錆びついて動けなくなってしまいますね。
レタスは絶対に切り口が赤くなるということはありません。試しに肥料を何も入れていない無施肥の畑で自分で育てているレタスを切って1週間ほど常温で置いておいたら
こんな感じでした。まだ小さいのを切ったのですが、他のものと同じように水分が抜けて枯れていってます。切り口も少しショボンとした程度。
赤くなるのが当然ではないようなものを増やしていきたいですね。
植物に与える栄養素。チッ素・リン・カリだけというのも見直さないといけないと思います。最低でも15位は(炭素・チッ素・カルシウム・マグネシウム・硫黄・鉄・銅・亜鉛・マンガン・リン・モリブデン・カリ・クロム・ニッケルなど)考えた方がいいのではないかなと思います。
もちろんそれ以外も微量ですがすごく大切なので60種以上。。。
ミネラルがなければ植物がビタミンなどをつくることができない。土壌のミネラルの減少と3要素以外足さない農業を続けていったら昔の消えていった大国のように土が荒廃して何も育たない土ばかりになってしまうんじゃないかと心配になります。
50年前と比較したときに味がない。栄養が数分の1というのもここに原因があるんでしょうね。
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